最近、平屋のお家を見かけることが増えました。
すべての部屋がワンフロアにつながっている平屋は、移動がしやすく、毎日の家事や子育てもスムーズ。将来、年齢を重ねてからも暮らしやすいところに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。
自分たちだけの庭を持ってガーデニングや外遊びを楽しめたり、駐車場から買い物の荷物をすぐに運び込めたりする便利さもあります。
マンションのようなワンフロアの暮らしやすさと、戸建てならではの自由さをあわせ持つ住まいともいえます。
我が家も家事動線や将来の暮らしを考え、家を建てる際には平屋を絶対条件にしていました。
一方、平屋は同程度の延床面積の2階建てと比べて、基礎や屋根の面積が大きくなりやすく、建築費用が高くなる傾向があります。さらに近年は物価高の影響もあり、注文住宅にかかる費用そのものが大きくなっています。
そこで我が家は、できるだけ費用を抑えながら希望の平屋を建てるために、延床面積約30坪・建物に大きな凹凸のない、ほぼ長方形のシンプルな間取りを選びました。
今回は、そんな約30坪のコンパクトな平屋に約2年間住んで感じたメリット・デメリットを、実体験をもとにご紹介します。
我が家と同じように、30坪前後の平屋を検討している方の参考になればうれしいです。
なお、我が家の間取りや設備については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

我が家の30坪平屋の基本情報

まずは、我が家の広さや間取り、家族構成をご紹介します。
- 延床面積:約30坪
- ほぼ長方形の平屋
- 間取り:3LDK
- LDK:約20畳
- 子ども部屋:4畳台が2部屋
- 寝室:約6.5畳
- ランドリールーム兼脱衣室:約3畳
- 廊下を兼ねたウォークインクローゼット
- トイレ:1か所
- 夫婦2人と1歳の娘の3人家族
- 回遊動線あり
- 洗面・ランドリールーム・浴室などの水回りを近くに配置
30坪という限られた面積をできるだけ有効に使えるように、廊下を収納としても活用したり、水回りをまとめたりしています。
約2年住んで感じた平屋のメリット
掃除がしやすい
平屋に住んで特に便利だと感じているのが、家全体を掃除しやすいことです。
我が家では、お掃除ロボット1台で小上がり畳コーナーを除く、ほぼすべての部屋を掃除できます。
スティック掃除機を使う場合も、階段を上り下りする必要がなく、すべての部屋をスムーズに移動できます。家全体を一気に掃除できるため、それほど時間がかかりません。
また、すべての部屋がワンフロアにあることで、次のような小さな家事もラクになりました。
- 各部屋のゴミ箱を回収しやすい
- 洗面所やトイレなどの水回りをまとめて掃除しやすい
- 掃除機や掃除用品を別の階へ運ぶ必要がない
- 各階に掃除用品を用意して補充する必要がない
- 階段掃除をしなくて済む
一つひとつは小さなことですが、積み重なると日々の掃除の負担を減らす大きなメリットだと感じています。
洗濯がラクに完結する
我が家は、約3畳のランドリールーム兼脱衣室を設けています。

ランドリールームでは、次の作業をまとめて行えます。
- 洗濯機で洗う
- 乾太くんで乾燥する
- 室内干しをする
- ランドリールームから直結の外干しスペースで外干しをする
- 乾いた洗濯物を畳んで収納する
ランドリールーム内にはお風呂後に使う下着・パジャマ類や子供のおむつ類などを入れたチェストがあり、隣にはウォークインクローゼットがあります。
そのため、乾いた洗濯物を持って家の中を何度も移動する必要がありません。
現在は家族3人なので、洗濯物を畳んで収納するまで10分もかからないことがほとんどです。
また、すべての部屋がワンフロアにあることで、次のような洗濯にまつわる家事もラクになりました。
- 各部屋の洗濯物やタオルを集めやすい
- シーツなどの大きな洗濯物も運びやすい
- 乾いた衣類を各部屋の収納へ戻しやすい
さらに我が家では、ランドリールームで洗濯・乾燥・室内干しができ、外干しスペースにも直接出られる間取りにしています。
乾いた洗濯物は、ランドリールーム内のチェストや隣接するWICに収納するだけ。平屋であることに加えて、洗う・干す・畳む・しまう場所を近くにまとめたことで、洗濯動線にはとても満足しています。

小さな子どもを育てやすい
娘が生まれてからは、平屋の便利さをさらに実感するようになりました。
リビング・キッチン・寝室が同じフロアにあるため、寝室で子どもが泣いたときもすぐに様子を見に行けます。
娘がミルクを飲んでいた頃も、寝室にミルク用品を一式用意しなくても、キッチンでさっと準備したり、使い終わった哺乳瓶を洗ったりできました。
また、階段がないため、転落への心配が少ないことも子育て中の大きな安心材料です。
ただし、我が家には高さ約30cmの小上がり畳コーナーがあります。
平屋でも段差がまったくないとは限らないため、小さな子どもがいる間は見守りが必要です。

将来も暮らしやすい
年齢を重ねると、足腰への負担から2階をあまり使わなくなるケースも多くあると思います。
平屋は寝室・トイレ・浴室など、生活に必要な場所がすべてワンフロアにそろっています。
階段の上り下りが必要ないため、子育て中だけでなく、老後まで長く暮らしやすい間取りだと感じています。
もちろん将来の生活を完全に予測することはできませんが、長く暮らす家として平屋を選んだことには安心感があります。
マンションのような生活動線と戸建ての良さを両立できる
実際に暮らしてみると、平屋は「無駄の少ない間取りのマンション」で暮らしているような感覚があります。
室内はワンフロアで移動しやすい一方、戸建てなので庭や駐車場がすぐ近くにあります。
買い物から帰ったときも、駐車場から室内まで荷物を運びやすく、子どもを連れて移動するときにも助かっています。
また、小さな子どもがいると、泣き声や走り回る足音が気になることもあります。
戸建てなら集合住宅ほど周囲への生活音を気にせずに済む点も、我が家にとっては大きなメリットです。
30坪というコンパクトさによるメリット
ストックを管理しやすい
約30坪とコンパクトな我が家には、大きなパントリーはありません。
その代わり、廊下やキッチンなど、家のさまざまな場所にコンパクトな収納を設けています。
使う場所の近くに必要なものを分けて収納できるため、日用品や食品のストックも十分に保管できています。

大量のまとめ買いができるほどの収納量ではありませんが、日用品は月1回程度の買い出しで済むだけのストックを十分に保管できています。食品についても、週1~2回の買い物で必要なものを補充する、我が家の生活スタイルにはちょうどよい収納量です。
購入したものは袋やパッケージに入れたまま置くのではなく、できるだけすぐに使える状態にして、それぞれの収納場所へ入れるようにしています。

収納の中身が見やすく、今あるストックの量も把握しやすいため、同じものを重複して購入したり、食品を賞味期限切れにしてしまったりすることはほとんどありません。
大きな収納にまとめて保管するのではなく、使う場所の近くに必要な分だけ収納する今のスタイルが、我が家には合っていると感じています。
物を増やしすぎずに済む
部屋が広かったり、使っていない部屋があったりすると、空いた場所に家具や雑貨を置きたくなることがあります。
我が家は部屋数やスペースが限られているため、購入前に「本当に必要か」「どこに置くか」を考えるようになりました。
余分な家具や物を買わずに済み、家全体をすっきり保ちやすいことは、コンパクトな家ならではのメリットです。
リビングをすっきり保ちやすい
小さな子どもがいると、どうしてもリビングにおもちゃが集まりやすくなります。
コンパクトな平屋の場合、リビングから子ども部屋までの距離が近く、遊び終わったおもちゃもさっと子ども部屋へ戻せます。

我が家では、おむつなど毎日使う子ども用品はリビングに収納していますが、おもちゃは絵本棚を除き、基本的に子ども部屋へ片付けています。
現在1歳8か月の娘にとっても移動しやすい距離のため、遊び終わったおもちゃを自分で子ども部屋へ持っていくことも増え、少しずつ片付けの習慣がついてきました。
子ども部屋をリビングの延長のように使えることで、リビングをすっきり保ちやすく、子ども自身も片付けに参加しやすいのは、コンパクトな平屋にしてよかった点です。

約2年住んで感じた平屋のデメリット・注意点
ここからは、実際に住んでみて感じた平屋のデメリットをご紹介します。
ただし、我が家の場合はいずれも「平屋にしなければよかった」と感じるほどの後悔ではありません。
これから間取りを考える方に、事前に知っておいてほしい注意点としてまとめています。
日当たりの悪い部屋ができやすい
平屋はすべての部屋が1階に並ぶため、2階建てと比べて南側に配置できる部屋の数が限られます。
我が家は約20畳のLDKを南側に大きく配置したため、寝室と子ども部屋は北側寄りになりました。
その結果、LDKは日当たりがとても良い一方、北側の部屋はLDKほど明るくありません。
中庭を設けたコの字型やロの字型の平屋にすると採光を確保しやすくなりますが、建物の形が複雑になれば、その分建築費用が上がる可能性もあります。
我が家は予算とのバランスを考えてシンプルな長方形にしましたが、どの部屋の日当たりを優先するのかは、間取りを決める前に考えておきたいポイントです。
南側と北側の部屋に温度差がある
日当たりの違いにともない、南側と北側の部屋では温度差も感じます。
南側のLDKには予想以上に強い日差しが入り、夏は暑くなりやすかったため、窓の外にタープを設置しました。

一方、北側の寝室や子ども部屋は夏は比較的涼しいため過ごしやすく、冬はやや冷えやすいと感じます。
ただし、各部屋がコンパクトで冷暖房が効きやすいため、現在のところ生活に大きな問題は感じていません。
夜間に窓を開けたまま寝にくい
以前、2階建ての家やマンションの上階に住んでいたときは、気候の良い季節に窓を開けて、外の涼しい風を取り入れながら寝ることがありました。
平屋では寝室も1階にあるため、防犯面を考えると、夜間に窓を開けたまま眠ることには不安があります。
周辺環境や窓の種類によっても異なりますが、寝室の窓の位置や防犯対策、風を取り込む方法は事前に考えておくと安心です。
間取りによっては生活音が気になる
平屋は寝室・子ども部屋・LDKがすべて同じ階にあるため、部屋同士の距離が近くなりやすく、間取りによっては生活音が気になります。
我が家では、LDKと寝室・子ども部屋の間に、廊下を兼ねたウォークインクローゼットを設けました。

収納と廊下が緩衝スペースになっているため、LDKからのテレビの音や話し声はほとんど気になりません。
一方、間取りの都合で寝室の隣に浴室があるため、入浴中の音は少し聞こえます。
寝入ってしまえば私も娘も気にならず、我が家では大きな問題にはなっていません。
しかし、音に敏感な方は、寝室とLDK・浴室・トイレとの位置関係を慎重に検討した方がよいと思います。
30坪というコンパクトさによるデメリット
4畳台の部屋はエアコンが効きすぎることがある
我が家の子ども部屋は、4畳台が2部屋です。
ベッドとデスクを置いても想像していたより余裕があり、子ども部屋としての広さには問題を感じていません。

一方で気になったのが、冷房が効きすぎることです。
家庭用エアコンは、小さな部屋向けでも「6畳用」として販売されている商品が多いため、4畳台の部屋では設定によって冷えすぎることがあります。
風向きや風量、設定温度などで調整できますが、コンパクトな部屋を設ける場合は、エアコンの位置やベッドに直接風が当たらない配置も確認しておくと安心です。
全館空調を採用する場合は、こうした部屋ごとの温度差や冷えすぎを抑えやすい可能性もあります。
大型家具や大型遊具を置きにくい
コンパクトな子ども部屋では、大きな家具や遊具を置くと、それだけで部屋がいっぱいになってしまいます。
我が家の4.5畳の子ども部屋には、圧迫感の少ないコンパクトな滑り台を置いています。遊ぶスペースも確保できていますが、ジャングルジムなどの大型遊具を置くと、部屋全体にかなり圧迫感が出てしまいそうです。

リビングに大型遊具を置く方法もありますが、我が家はリビングをできるだけすっきり保ちたいと考えています。
そのため今後遊具を購入するなら、トランポリンやバランスブロックなど、比較的圧迫感が少なく、片付けやすいものを選ぶ予定です。
我が家の小上がり畳コーナーには、空間を広く見せるために下部を空けている部分があります。
小型の遊具であれば、使わないときにそこへさっと片付けられそうだなと考えています。

コンパクトな家では、家具や遊具のサイズだけでなく、使わないときの収納場所まで決めてから購入することが大切だと感じています。

畳数だけでなく部屋の形や扉の開き方も重要
我が家には4畳台の子ども部屋が2つあり、寝室も約6.5畳とコンパクトです。
実際に暮らしてみて、部屋の広さによる圧迫感はそれほど感じていません。
ただし、寝室の扉については、開く方向を反対にしておけばよかったという小さな後悔があります。

現在はシングルベッドを2台置いていますが、将来3台並べた場合、ベッドと扉が少し干渉してしまう可能性があるためです。
コンパクトな部屋は、同じ畳数でも次の条件によって使いやすさが大きく変わります。
- 部屋の縦横の長さ
- 窓の位置
- 収納の位置
- 扉の位置と開閉方向
- ベッドやデスクを置いたあとの通路幅
間取り図では広さだけを見てしまいがちですが、置きたい家具を図面上に配置し、扉や収納を実際に使えるか確認することが大切です。
大人数の来客が泊まるときは窮屈になりそう
我が家には独立した客間がありません。
現在は、来客が泊まる場合には子ども部屋を使ってもらう予定です。
4畳台でも1人が寝る部屋としては十分だと感じていますが、将来、成長した子どもが家族や孫を連れて泊まりに来るとなると、家具の配置や布団の敷き方に工夫が必要になりそうです。
そのときには、使わなくなったデスクを処分するなど、部屋を広く使えるように見直す必要があるかもしれません。
頻繁に大人数が泊まる家庭では、客間や間仕切りできるスペースを設けた方が便利です。
一方、来客の宿泊が少ない我が家では、日常的に使わない客間を設けるよりも、今の3LDKの方が無駄なく使えていると感じています。
もしあと5坪広くできるなら取り入れたい3つのスペース
約2年間暮らしてみて、我が家にとって平屋という選択は大正解だったと感じています。
もしもう一度家を建てるとしても、平屋を選ぶことに迷いはありません。
現在の約30坪という広さにも満足していますが、もしさらに予算をかけてあと5坪ほど広くできるとしたら、どのようなスペースに使いたいかを考えてみました。
ここからは、実際に30坪の平屋で暮らした経験をもとに、もう少し広さに余裕があれば採用してみたいスペースをご紹介します。
寝室を1~2畳広くしたい
子どもがまだ小さい間は、家族みんなでゆったり眠れる寝室に魅力を感じます。
現在の約6.5畳でもシングルベッドを並べて眠れますが、あと1~2畳広ければ、ベッド周辺の通路にもさらに余裕が生まれます。
一方、子どもが成長して自分の部屋で寝るようになると、広い寝室を持て余す可能性もあります。
そのため、寝室を広げるなら、現在も取り入れているように、寝室の一角を将来ワークスペースとして使える間取りは変わらず採用したいです。
リビング横に4~5畳の多目的スペースがほしい
我が家はLDKを広く使うため、リビングの一角に約2.6畳の小上がり畳コーナーを設けました。
お昼寝・おむつ替え・子どもの遊び場・腰掛けなど、さまざまな用途に使えており、とても気に入っています。
家を建てる前は、住み始めたら「23畳ほどのもっと広いLDKにすればよかった」と思うかもしれないと考えていました。
しかし、実際に暮らしてみると、小上がり畳コーナーを含む約20畳のLDKは、狭すぎることも空間を持て余すこともなく、我が家にはちょうどよい広さだと感じています。
そのため、もし家を広くできるとしても、LDK自体をさらに大きくするより、リビング横にロールスクリーンなどで仕切れる4~5畳ほどの和室があると理想的です。
普段はリビングの延長として使いながら、必要に応じて次のような用途に使えます。
- 子どもの遊び場
- 在宅ワークスペース
- 来客用の寝室
- 家族が体調を崩したときの個室
完全な客間ではなく、普段から多目的に使える部屋にすれば、使わない空間にもなりにくいと思います。
自転車も入る大きなシューズクロークがほしい
大きな独立したパントリーよりも欲しいと感じるのが、自転車や三輪車も入れられる大きなシューズクロークです。
現在、娘の三輪車は屋外の軒下に置いています。
玄関横に家族専用の広いシューズクロークがあれば、三輪車や自転車、外遊び用品なども室内に収納できたと思います。
最近は、土間のシューズクロークとフローリングのパントリーがつながった間取りも見かけます。
そのような収納があれば、買ってきた日用品や食品をさっと運び込めるほか、資源ゴミや段ボールの一時置き場としても使えそうです。
土間側には自転車や外遊び用品、フローリング側には食品や日用品を収納できれば、シューズクロークとパントリーを兼ねた室内物置のように使えて、とても便利そうだなと感じています。
まとめ|30坪の平屋は子育て中の我が家に合っていた
我が家は、家事動線や将来の暮らしを考え、平屋とコンパクトな家のデメリットも理解したうえで現在の家を選びました。
約2年間住んでみた現在も、30坪の平屋にしてよかったと感じており、今の家にとても満足しています。
特に小さな子どもがいる現在は、ワンフロアで家の中を移動できることに何度も助けられています。
掃除や洗濯がしやすく、子どもの様子も確認しやすい平屋は、我が家の暮らし方にとても合っていました。
もちろん広い家にも魅力はありますが、実際に暮らしてみると、家族にとって使いやすく、無理なく管理できる広さも大切だと感じています。
限られた面積の中でも、家族の生活に合った動線や収納を考えることで、30坪でも十分暮らしやすい平屋をつくることができました。
平屋を検討している方は、メリットだけでなく、日当たり・室温・音・家具配置などの注意点も踏まえながら、自分たちの暮らしに合う間取りを考えてみてください。



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