注文住宅では、間取りや住宅設備だけでなく、巾木・ドア・見切り材・窓枠など、細かな部分まで決める必要があります。
一つひとつは小さな違いに見えますが、完成した家の印象や暮らしやすさを左右することも。
わが家も家づくりの際は、目立ちにくい巾木やハイドア、アルミの見切り材、木目の窓枠など、細部にもこだわりました。
今回は、30坪の平屋で2年間暮らして分かったことも含めて、わが家が採用した細かな工夫をご紹介します。
巾木は幅と色を目立ちにくいものに

巾木とは、壁と床の境目に取り付けられる部材です。
壁紙のめくれや汚れを防ぎ、掃除機などが壁に当たったときに傷が付くのを防ぐ役割もあります。
家づくりを始めるまで、私自身は巾木を意識して見たことがほとんどありませんでした。
しかし、いざ選ぶとなると、巾木の高さや厚み、色によって部屋の印象が意外と変わります。
わが家では、できるだけ目立たせないために、高さを抑えた細めの巾木をオプションで採用しました。
色については、フローリングを採用している場所には木目の巾木、それ以外の場所には白い巾木を合わせています。
床や壁の色となじませることで境目が強調されにくくなり、空間全体がすっきり見えるようになりました。
巾木は小さな部分ですが、シンプルな内装にしたい場合は、幅や色まで確認しておくのがおすすめです。
リビングにはハイドアを採用

わが家では、リビングにつながる扉をハイドアにしています。
ハイドアとは、一般的なドアよりも高さがあり、天井近くまで扉が伸びているタイプのドアです。
天井とドアの高さがそろうことで縦のラインが強調され、空間に統一感が生まれます。
ドア上部の壁も目立ちにくいため、リビングがすっきり広く見える点も、採用してよかったところです。
最近では定番になりつつあり、ハウスメーカーによっては標準仕様に含まれている場合もあります。
2年間使って分かったハイドアの注意点
見た目には満足していますが、実際に使ってみて気づいたこともあります。
ハイドアは高さがある分、一般的なドアよりも扉自体が大きく、重さもあります。
わが家のハイドアは、どれだけゆっくり閉めても、最後にラッチ部分から「カチッ」という音が鳴ります。
一方、寝室や子ども部屋には、減額も兼ねて標準の高さのシンプルなドアを採用しました。

標準のドアは、ゆっくり閉めればほとんど音がしません。
子育てを始めてから、小さいうちは寝かしつけた子どもがドアを閉める音で起きてしまうという話を耳にすることも増えました。
そのため、当初は減額目的で選んだ標準ドアでしたが、寝室については静かに閉められる標準ドアにしてよかったと感じています。
ハイドアはすべての部屋に採用するのではなく、見た目を重視したいリビングだけに取り入れるなど、場所によって使い分けるのもおすすめです。
実際にショールームでドアを選ぶ際は、見た目だけでなく、開け閉めしたときの音も確認してみるのがおすすめです。

我が子も、ママが部屋を出る気配で起きてしまうことがありました。ドアが閉まる音がしないだけでも、起こしてしまうリスクを減らせたと感じています。
壁の角を丸くしたR加工で安全性にも配慮

わが家では、リビングにある壁の角をオプションで丸くしてもらいました。
家づくりをしていた当時から将来子どもが生まれることを想定していましたが、実際に子育てを始めると、壁や家具の角がこれまで以上に気になるようになりました。
特に歩き始めの時期は、まだ足元が安定せず、思いがけない方向へ転んでしまうこともあります。
壁の角を丸くしたことで完全にけがを防げるわけではありませんが、鋭い角がないことは安心感につながりました。
安全面だけでなく、見た目にも柔らかく、和モダンなリビングに優しい雰囲気が加わった点も気に入っています。
小さな子どもと暮らす予定がある場合は、壁の角の仕上げも打ち合わせの際に確認してみるとよいと思います。
床の見切り材はアルミを採用
床材が切り替わる部分には、床同士の境目をきれいに納めるための「見切り材」が取り付けられます。
当初はSNSなどでよく見かけた真鍮の見切り材を採用したいと考えていました。
しかし、インテリアコーディネーターさんに相談したところ、真鍮は費用が上がりやすいとのことで、代わりに提案してもらったのがアルミの見切り材でした。
アルミは真鍮ほど華やかな印象ではありませんが、細くすっきりとしていて、わが家のシンプルな内装にもよくなじんでいます。
実際に完成したところを見ると、ほどよく存在感がありながら主張しすぎず、アルミを選んでよかったと感じました。

わが家では費用とのバランスを考え、トイレやランドリールームなど、目につきやすい場所だけアルミの見切り材を採用し、それ以外の場所には標準の見切り材を使用しています。
すべてをオプションにするのではなく、見えやすい場所に絞ることで、費用を抑えながら見た目にもこだわることができました。
リビングの窓枠を木目に

和モダンな雰囲気に統一するため、わが家ではリビングの窓枠だけを木目にしました。
ほかの部屋の窓枠はシンプルな白を採用し、長く過ごすリビングに絞って木目を取り入れています。
入居当初はプリーツスクリーンを下ろしている時間が長く、窓枠が見える機会はそれほど多くありませんでした。
そのため、木目の窓枠にしたものの、最初の頃は「意外と目立たない部分だったかも」と思うことも。
しかし子どもが成長し、プリーツスクリーンに手を伸ばすようになったため、現在は子どもの手が届かない位置まで上げて過ごすことが増えました。

プリーツスクリーンを上げると窓枠がしっかり見えるため、あらためて木目の窓枠にしてよかったと感じています。
リビングの下がり天井や格子スクリーンなど、ほかの木目部分とも自然につながり、空間に統一感が出ました。
下がり天井には本物の木を採用
わが家のリビングで特にこだわったのが、下がり天井に本物の木を採用したことです。
リビングに入ったとき、正面の壁から天井へつながるように広がる木目の下がり天井は、わが家のシンボルのような存在になっています。

現在は、木目調クロスにも本物の木に近いデザインがたくさんあります。クロスを選べば費用を大幅に抑えられるため、予算とのバランスを考えると、とても魅力的な選択肢です。
それでも、リビングの目立つ場所に本物の木を採用したことで、近くで見たときにも木ならではの質感や重厚感を感じられます。
下がり天井は目に入る面積が大きいため、わが家の場合は費用をかけてよかった部分のひとつです。
木目調クロスを使った場所との違い
一方、小上がり畳の立ち上がり部分には、費用を抑えるため木目調クロスを採用しました。

見た目は空間になじんでいますが、2年間暮らすうちに、よく触れたり物が当たったりする部分のクロスが少し剥がれてしまいました。
小上がりの立ち上がりは、子どもが腰掛けたり、おもちゃが当たったりしやすい場所です。
実際に暮らしてみると想像していた以上に負担がかかる場所だったため、ここも本物の木や傷に強い素材にしてもよかったかもしれないと感じています。
木目調クロスは費用を抑えやすい一方、よく触れる場所や傷が付きやすい場所に使う場合は、見た目だけでなく耐久性も考えて選ぶことが大切だと思いました。

まとめ|細部までこだわると家全体の満足度が上がる
わが家が家づくりでこだわった細部は、次のとおりです。
- 目立ちにくい細めの巾木を選ぶ
- リビングだけハイドアにする
- リビングの壁の角を丸くする
- 目につきやすい場所だけアルミの見切り材にする
- リビングの窓枠を木目にする
- 下がり天井と格子スクリーンに本物の木を使う
注文住宅では、間取りやキッチンなどの大きな部分に目が向きやすいですが、巾木やドア、見切り材といった細部も、完成後の印象に意外と大きく影響します。
また、2年間暮らしてみると、ハイドアを閉める音や木目調クロスの傷など、打ち合わせ中には気づかなかったことも見えてきました。
すべてに費用をかける必要はありませんが、よく目に入る場所や長く過ごすリビングにはこだわり、ほかの部屋は標準仕様にするなど、場所ごとに優先順位を決めると費用とのバランスを取りやすくなります。
小さな部分まで考えて選んだことで、2年間暮らした現在も、全体として満足度の高い住まいになりました。
これから注文住宅を建てる方の参考になればうれしいです。


コメント